保育士のやりがいと転職

1、社会性の発達

   

3歳児以上の発達特性としてまずあげられるのは、社会性の発達です。 3歳児までは主な養育者である親や保育者と一心同体の関係であった子供が意識的の自立・独立を求める発達上の特徴を3歳児頃から急に示しはじめるからです。

 

特に自分の行動・態度の評価を人に求め、自分も他人の行動・態度をよく観察し、他人との関わりを求め、他人を受け入れていこうとする社会的意識が発達します。 4歳児以上になると、仲間グループを形成して、かなり長時間にわたって各人が役割を分担して「ごっこ遊び」を演じたり、造形活動を行うことができるようになります。 すなわち、子供の社会性への適応のメカニズム(しくみ)が子どもによって意識的に働かされるようになり、保育所における適切な保育指導が、さらに、子どもの社会性を促進させることになります。 この時期の子供同士の健全な相互作用は、「幼なともだち」と言われるように、人生の初期の社会人間関係の経験として子どもの心に深く印象つけられます。

 

2、基本的生活習慣の習得

 

この時期は、基本的生活習慣の習得の面で、一層の発達をとげる時期ですが、4歳児以上では個人差が見られるようになります。  その理由は、子供の発達特性と発達課題についての認識の不足や乏しさが、子どもの発達促進に必用な保育機能の不全をもたらし、その結果、発達の個人差が生じやすくなります。 

 

特に食事、排泄、衣服の着脱などの身辺処理の自立能力如何は、子供の発達にとって個人差を生じやすく、3歳から3年間の基本的生活習慣習得の発達的意義は大きいと言えます。 子どもの発達の個人差は、発達に障害不全が存在しないかぎり、2歳頃まではほとんど見られません。 しかし、2歳半頃から徐々に表出されるようになり、年齢の上昇に伴ってその差が顕著になります。 発達の個人差は、3歳児以上の子どもの望ましい発達にとっての基本的用件が、2歳までの望ましい保育のあり方を示唆しています。

 

 

3、運動能力の発達 

 

またこの時期の子供は、運動技能に巧みさが増し、粗大運動技能をごっこ遊び、運動遊び、力仕事等を通して発達させますが、この時期に微細な運動技能である手先の技能や視覚を過剰に使用することになれ、粗大運動の経験が少なくなるほど就学後に粗大運動技能習得過程において不適応が生じやすくなり、子どもの全体的かつバランスのとれた情緒、運動社会、知的な発達の総合化によって可能となることを認識しておくべきです。

 

 

4、自己概念の発達

  

3歳児以上は、幼児期においてもっとも「自己概念」が発達する時期です。 自己中心性の強い3歳児が次第に、保育所保育において社会的影響を受けながら、4歳、5歳児となるにしたがって、自己概念の中に社会的概念が入り込み、自己と自己の環境(人を含む)とを区別し、自分自身を他の人との関係で認識するようになります。 すなわち、3歳児以上の自己概念を健全に育成するのに必用な保育課題が提起されます。

 

 子供の自己概念には、身体的自己像と心理的自己像が含まれており、自分自身の身体の部位を実際に活用に保育活動に適応することによって自分の存在を価値あるものと受け止めることができます。 一般的に身体的協応と身体的部位の統合化がアンバランスな子どもは、自分の手や足がどれだけ役立つものであるかを認識することができません。 自分の能力や役割を発達させようとする動機づけは難しいです。 登園、降園に際して子供の2本の脚を用いて環境に適応していくことに必用な身体的協応の機会を「車」によって奪われている状況があります。 このことは、子どもが日常生活の中で、自分の身体が生活体として機能化していくことの意識が育ちにくいということが指摘できます。 保育所保育において、もっと子供が自分の身体像をクローズアップして保育活動の中で自分の他人の存在を認識できるような、保育活動が展開されなければなりません。 

 

 

  5、道徳性を学習する時期 

 

道徳性の発達は、子供の精神的、社会的、情緒的、文化的発達と密接な関係があり、道徳性だけが単一に発達することはあり得ません。 子どもは全体的な発達の中で正・不正・善悪の原理を学習し、社会的期待に合致するようにして道徳性を発達させていくのです。 保育所保育では、道徳性の発達に必用な保育のあり方として「べからず保育」「なさい保育」に陥りやすく、所謂、禁止的、指示的な道徳保育が一般的で「他人に迷惑をかけない」「挨拶をきちんとする」「順番を守る」「良い子は喧嘩をしない」「素直な子になる」「先生の言うことをよく聞く」といった保育者にとって都合の良い道徳観が先行し、子供の道徳性が子どもの良心の発達と相関していることを見落としがちです。

 

特に、子供にとって善悪とか正・不正について学習することは、良心を育て、自分の行動や態度をどのようにすることが社会的に受容されるのかを学ぶことなのです。 それで、保育活動の過程にあって子どもが道徳性を学習していくことができるように配慮していくべきです。

 

特に、非人間化がすすんでいる現代社会の状況の中で、望ましい行動の規範を学習できる社会的な場としての保育所は、子供の道徳性の発達にとって大きな役割を担っているのです。 道徳性の発達は、遊び、基本的生活習慣、対人関係、物品の扱い、言葉の用い方、家庭、社会的場面(店、道路、その他の社会資源)さまざまな保育の場面において、子ども自身が理解しようとする動機づけを行うことによって可能となるのであり、保育者の先導的規範がなによりも重要です。


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